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【マニア向け!ロータス・エランの要点15選】タイプ26・M100やS4など歴代車種の評価

【ロータス・エランの要点1】旧型のメカニズム

ロータス・エランには極めて革新的なメカニズムがいくつも採用されています。
その代表となるのが独立したX字型のバックボーン・フレームです。

前モデルのエリートではFRPモノコックボディという前例のないシャシーを採用していましたが、剛性や精度を出すのに苦労し、これが生産遅延とコスト高騰を招いてしまいました。
エランでは剛性面で不利となるオープンボディを前提としたことから、プレス鋼板を溶接して組み立てたバックボーンフレームにFRP製のボディを架装する方式が採用されています。
このバックボーンフレームはエンジン開発を担当したスタッフが、テストのために作り上げたベニヤ製の簡易実験台がベースになったと伝えられています。

以降、ロータス社の多くに採用されることになるバックボーンフレームですが、エランは最初にこの構造を使ったクルマとなりました。

旧型エランのサスペンション

エランの足廻りはフロントがダブルウィッシュボーン、リアにストラットを採用しています。
エリートに採用されていた「チャップマン・ストラット」は、ロアー・アームをドライブシャフトが兼ねるという独立懸架式サスペンションとしてはシンプルかつ軽量な構造を持っていましたが、メンテナンスを怠るとA型リンクが脱落するなどの致命的な弱点がありました。
そこでエランではスポーツカーとしてはコンベンショナルなサスペンション形式に改められました。
ただし、ドライブシャフトにはユニバーサル・ジョイントの代わりにラバーカップリングを使用するなどロータスらしいユニークな設計が採用されています。

ダブルウィッシュボーン・ストラットについては以下の記事を参考にしてください。

旧型エランのエンジン

エランの心臓部は、英国フォード・コーティナに搭載されていた116E型直列4気筒OHVの鋳造ブロックに、ロータス社が設計したチェーン駆動DOHCヘッドを組み合わせたもので、いわゆる「ロータス・ツインカム」としては初めての採用車となります。

排気量は116E型と同じく1,498ccで、圧縮比は9.5と当時の水準では高く、それにウェーバー製45DCOEキャブレタ−2基搭載し、最高出力は100hp/5700rpmを発揮しました。
エランの生産開始後まもなく排気量は1,558ccに拡大され、それに合わせて最高出力も105hp/5700rpmに向上しています。
なお、キャブレターはウェーバーのほかにデロルトの設定もありました。

【ロータス・エランの要点2】旧型のボディタイプ(26、36、45)

旧型エラン・ロードスター(タイプ26)

旧型エラン・フィックス・ヘッド・クーペ(タイプ36)

旧型エラン・ドロップヘッド・クーペ(タイプ45)

歴代のロータス車には通し番号でタイプナンバーが付けられており、エランの場合は26が簡易な幌を持つロードスター、36がフィックドヘッド・クーペ(メタルトップを持つ通常のクーペボディ。以下FHC)、45がロードスターよりもしっかりとした幌とサイドウインドウ・フレームを持つドロップヘッド・クーペ(トップが外せるクーペの意で、幌を張った状態でもスタイルが崩れないように設計されています。以下DHC)となります。
DHCの45は、FHCの36をベースとしており、ウェストラインより下は共通のボディとなりますが、36とロードスターの26ではドアやトランクリッドの切り方や、ドアノブやホイールの形状など細部はかなり異なります。

後述するシリーズとの関係は、S1が26のみ、S2が26と36、S3以降が36と45になります。
基本的にシリーズは生産時期によって区別されるのですが、36と45では生産開始時期が異なるため、65年9月〜66年5月まではオープンボディがS2、クーペボディがS3とシリーズが混在していた時期がありました。

【ロータス・エランの要点3】旧型のシリーズ(S1〜S4)

旧型エランは13年間に渡って生産が継続され、後述する4シーターモデルのエラン+2を含めて18,000台あまりがラインオフしています。
旧型エランは生産期間が重複するヨーロッパとは異なり、エンジンなどの基本メカニズムに大きな変更は受けることはなく、主に製造クオリティ&生産性向上のための意匠変更と、パワーウインドウやグローブボックスのフタの追加などの装備の充実が図られました。

なお、エランは生産時期ごとに大別するとS(シリーズ)1〜S4の4種類に区分することができます。

【ロータス・エランの要点4】旧型・シリーズ1(S1)

ロータス・エランS1は、62〜64年9月までに生産されたシリーズ最初のモデルで、特徴はエリートと同じ丸型テールランプを採用し、ダッシュボードは運転席とセンター部分のみにウッドパネルが貼られ、グローブボックスにフタがありませんでした。

エランシリーズ最初のモデルということで、市場投入直後に不具合が多発。
ロータス社はその対応に追われるとともに、改良型のS2の開発を急ぐことになります。

【ロータス・エランの要点5】旧型・シリーズ2(S2)

ロータス・エランS2は64〜66年5月まで生産されたモデルで、特徴はテールランプにヴォグゾール・ヴィクター用の楕円タイプのランプが装着され、ダッシュボードは運転席・助手席一体のT字型にウッドパネルが貼付けられたタイプになり、グローブボックスにフタが取りつけられました。
なお、S1からメカニズムに変更はありません。

65年9月にはFHC(タイプ36)が登場。
トランクリッドはボディ後端まで回り込んで大型化し、トランクドアはヒンジ部を変更され、バッテリーはトランク内に移されたほか、軽量化のためパワーウインドウが追加装着されました。

66年1月にはロードスターに高出力エンジンを搭載したSEが追加されます。
このモデルはカムシャフトなどヘッド周囲にチューンを施し、最高出力115hp/6,000rpmにパワーアップ。
オプションだったトランスミッションのクロスレシオが標準とされたほか、ブレーキはサーボアシストが追加されました。
また、足回りもセッティングが全面的に見直され、直進性旋回性とも大きく向上しています。
ホイールはセンターロックタイプが標準となります。

S2はエランシリーズの中でもファンの人気が大変高いモデルです。

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この記事の執筆者

山崎 龍この執筆者の詳細プロフィール

1973年1月東京生まれ。自動車専門誌の編集を経てフリーライターに。自動車専門誌を中心に、航空、ミリタリー、映像作品、オタクカルチャー、政治などの 様々なジャンルに寄稿する雑文ライター。 著書に『最強!連合艦隊オールスターズ』『萌えだらけのクルマ選び』(共にイカロス出版)、『「...

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